繰り返す首痛は胸の筋肉のせいかも
仕事などでパソコン作業をしていると首がこってこってどうしようもない…そのたびにマッサージに行ったりするけれどまたすぐに元通りになってしまってもうイヤ!と、悩んでいませんか?
現代ではスマホやパソコン、タブレットなどを生活で当たり前に使用するようになり、どうしても首こりや首痛に悩む方は結構いらっしゃるでしょう。
そんな首こりや首痛を改善するために、硬くなった首をマッサージしている人も多いでしょう。
ただ実は首こりや首痛の時には首すじの筋肉だけをほぐすのでは不十分なんです。
そこで今回は首こりや首痛から解放されるためにも、首すじ以外で見るべき大切なポイントを一つお伝えしていきます。
なぜ首すじをほぐすだけでは治らないのか?
首痛や首こりの時にまず思い浮かぶことが多いのが、マッサージなどで首すじをほぐすことだと思います。
首すじをほぐすこと自体が悪いことだとは思いません。首のこりや痛みは多くの場合、首周りの筋肉が硬くなってしまい、それによって筋肉の中を通る血管が圧迫されてしまい血液の巡りが悪くなり、疲労物質などの老廃物が蓄積することで起こってしまっているからです。
なのでその硬くなった首周りの筋肉をほぐしてあげ、血液の巡りを良くすることで、首痛や首こりは軽減します。(ただし強い力のマッサージなどは筋肉を傷つけてしまいそれが瘢痕組織となってさらに柔軟性をなくして硬くなってしまうため、おすすめはできませんが)
ですがただ硬くなった首すじの筋肉をほぐしてあげるだけでは、そもそも首すじの筋肉が硬くなった原因自体を改善したわけではないため、同じように生活をしているとまたすぐに首周りの筋肉は硬くなってしまうんです。
なぜ首の筋肉が硬くなるのか?
ではなぜ首周りの筋肉は硬くなってしまうのか?簡単に言うと筋肉に多くの負担がかかってしまっているからですね。
負担というのは、例えば猫背で頭が前の出てしまいその頭を落とさないようにするために、首すじの筋肉が必要以上に頑張って頭を支えるような働き過ぎや、
ストレートネックのように頭の重たさを吸収してくれる頚椎のカーブがなくなることで、首にかかる負荷が増えた状態。
他に首周りの筋肉が伸び縮みしないで働き続けることも、筋肉にとっては大きな負担となります。
こういった負担が積み重なると、段々と筋肉は柔軟性をなくしていってしまいます。
そしてその首に負担をかける原因の一つに胸の筋肉の緊張があります。
胸の筋肉の緊張が首痛の原因になる
胸の筋肉が首痛の原因になるといわれても、全然首とは関係ないような思いますよね。
ですが胸の筋肉というのは腕や肩甲骨についていて、硬くなることでそれらを前方に引っ張ります。
すると肩が前に引っ張られる状態になり、耳にしたことがあるかもしれませんが「巻き肩」といわれる状態になってしまうんです。
巻き肩になってしまうと肩甲骨は外側前方に歪んでしまい、動きが制限され大きく動くことが困難になり、肩甲骨にはいくつもの首の筋肉がついているために、それらの筋肉は肩甲骨の動きが制限されてしまうことで伸び縮みすることが減ってしまいます。
そうなると先ほどお伝えしたように、動きが減ったままで頭を支えるために働き続けることになるので筋肉が硬くなって首痛や首こりを起こしやすくなります。
また巻き肩になると体はバランスを取ろうと頭の位置も前に出やすくなるため、その前にでた頭を支えるために首の筋肉が必要以上に働くことも首痛や首こりを起こしやすくなります。
他にも肩が前に引っ張られてしまうと、胸もしっかりと膨らむことが制限されてしまい、新鮮な酸素がしっかり吸えなくなることも首痛や肩こりを引き起こしやすくなる要因になります。
このようにいっけんすると首とは関係なさそうな胸の筋肉ですが、実は両者の関係は以外に深いんです。
硬く縮やすい胸の筋肉
ただ首痛や首こりを感じる人の中でもそんなに胸を酷使していねいけど…と思われる人もいるでしょう。
ですが最近の生活スタイルは仕事でもデスクワークの人も多く、携帯電話も普及し、その携帯で色々なことができついつい操作時間も長くなる傾向にありますよね。
そして家事もそうですがこういった作業というのは、どうしても体の前面の筋肉を多く使用します。
当然体の前面にある胸の筋肉も多用してしまうい、さらには反対に胸を開くような動作をする機会もめったにないために、胸の筋肉というのは案外硬く縮まりやすい筋肉なんです。
首だけでなく胸の筋肉のケアも行う
上記のように首痛や首こりの時には、首の筋肉のケアだけを行うのではなく、胸の筋肉のケアも必要な時があります。
ここでは胸の筋肉のケアの方法としてストレッチ方法をお伝えしていきます。
●片手をあげて軽く肘を曲げて壁に手を当てます。そのまま体を上げた腕とは反対方向にひねっていき、胸にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
●両足を肩幅程に開き、つま先は外側に軽く向け立ちます。
息を吸いながらゆっくりと両腕を上げ、頭の上で手のひらを合わせます。
そこから息をはきながら、手のひらを外側に向け、ひじを少し後ろに引い腕を胸の位置まで下ろしていき、胸の位置で止めます。
腕を下していく時は、左右の肩甲骨を中央に寄せるよう意識してください。
ケアした後は姿勢を正すこともお忘れなく
後は胸の筋肉をケアした後は正しい姿勢を意識することもお忘れなく。
姿勢の悪さはそれ自体が首こりや首痛の原因にもなりますが、猫背などは胸筋が縮んで硬くなってしまう原因にもなります。なのでせっかくケアをしても姿勢が悪ければまたすぐに硬く縮んでしまいます。
後は寝る時も横向きで肩を内に入れて同じ方向ばかりでいることも、片側の胸の筋肉を硬くさせる要因になるため気を付けてください。
まとめ
首こりや首痛でマッサージに行ったりするけれど、その時だけですぐに元通りになってしまう…と悩まれている人は少なくないでしょう。
これは硬くなった筋肉をいくらほぐしてあげても、筋肉が硬くなる原因はそのままなので、同じように生活をしているとまた段々と首痛や首こりが起こってしまうんです。
そんな首周りの筋肉に負担をかけて硬くさせる原因の一つに胸の筋肉の緊張があります。
一見すると首と胸とは関係ないように思うかもしれませんが、胸の筋肉は巻き肩を形成させたりと、肩や肩甲骨をとおして首の筋肉を硬くさせるんです。
なのでそんな時には首だけの筋肉をほぐすのではなく、胸の筋肉も一緒にケアをしてあげてください。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
コメントをお書きください