頸椎ヘルニアで腕にむくみが出ることがある
腕に痺れや痛みがあって、病院で診てもらうと頸椎椎間板ヘルニアと診断されたけど、最近はなんだか腕がむくんでしまっている…これも頸椎ヘルニアが原因?と悩んでいませんか?
足がむくむという方は多いですが、手や腕までなんだか腫れぼったくむくんでくると、何か大きな病気なのかな?と心配になりますよね。
実際に病気によって腕がむくむこともあるんですが、そういった内臓の問題でなくて頸椎椎間板ヘルニアによっても腕や手がむくんでしまうことがあるんです。
今回は頸椎ヘルニアとむくみの関係や、頸椎ヘルニアがむくみを発症させる原因についてお伝えしていきます。
そもそも「むくみ」ってどうして起こる?
そもそもむくみってどうして起こってしまうのか?なんとなくはわかってるつもりだけれど、いまいちよく知らない…なんて方もいると思いますので、ここではまずむくみの正体についてお伝えしていきます。
私たち人の体のあちこちに、栄養や酸素などの必要な成分を届けてくれるのが、道路の役割を担う血管と車の役割を担う血液です。
心臓から送り出された血液は、動脈を通って全身へと巡り、さらに体の隅々に張り巡らされた毛細血管へといきわたり、小さな細胞に酸素や栄養などの成分を送り届けてくれます。
ですが、人の体にある数多くの小さな細胞のすべてに毛細血管がつながっているわけではなく、毛細血管から血漿と呼ばれる血液の成分の一部が染み出て細胞間液となり、細胞に必要な成分を届けています。
そして本来なら役目を果たした細胞間液は、静脈やリンパ管へ運ばれていきます。
ですが、何かの原因でリンパ管や静脈の流れが悪くなってしまうと、水分や老廃物となった細胞間液は回収されず、皮膚の下にたまってしまいます。
この皮膚の下に溜まったモノがむくみの正体なんです。
頸椎ヘルニアでむくみがでる3つの原因
ここからは頸椎ヘルニアで腕や手にむくみが出てしまう3つの原因についてお伝えしていきます。
1、神経が圧迫され筋肉の働きが低下する
頸椎椎間板ヘルニアの時には、頸椎の骨と骨の間にある椎間板が飛び出て神経を圧迫し、頸椎ヘルニアの症状が発症します。
頸椎から出る神経は肩や腕、手にもつながっているため、椎間板の突出で頸椎の神経が圧迫されると、肩や腕、手の筋肉の働きが低下してしまいます。
心臓から出た血液は、筋肉の働くことでそれがポンプの役割を果たし、血液を隅々まで巡らせます。
またリンパも同じように筋肉の働きによって、うまく流れることができます。
そのポンプの役割を担う筋肉の働きが落ちてしまうということは、血液やリンパの巡りが悪くなってしまうため、むくみが発生してしまうことがあります。
2、姿勢が悪いことで血管が締め付けられる
すべての頸椎ヘルニアの方に当てはまるわけではありませんが、頸椎ヘルニアを発症される方は日常生活の姿勢が悪い傾向にあります。
特に多いのが猫背によって頭の位置や肩の位置が前に出てしまうような姿勢です。
上の写真のように頭や肩が前に出てしまうと、首すじや胸の奥を通る血管の通り道を圧迫してしまうため、それによって血液の流れが悪くなりむくみが出やすくなります。
3、筋肉が硬くなっている
頸椎ヘルニアを発症するということは、今までの生活で頸椎にかなりの負担がかかってしまっていたということです。
頸椎に負担がかかっていたということは、頸椎を支える首や肩周りの筋肉にも負担が蓄積されており、そのために首や肩の筋肉は緊張し硬くなってしまっていることが非常に多いです。
そして首や肩の筋肉は肩甲骨までつながっているため、肩甲骨の動きも頸椎ヘルニアの人にはよく見られます。
肩甲骨には鎖骨や腕の骨がつながっているため、それらの部分の動きも少なくなることで、リンパや血液の流れが悪くなり腕や手にむくみを発症する原因となります。
頸椎ヘルニア以外でも腕や手にむくみがでる
頸椎椎間板ヘルニアによってどれくらい腕や手にむくみが出るかは、人によって差があります。
あくまで私自身、多くの頸椎ヘルニアの方を見せて頂いてきた感想なんですが、両手を比べると症状の出ているほうがわずかに腫れぼったかったり、なんとなく手首から腕にかけてが腫れぼったいなど、頸椎ヘルニアでむくみが出ることはありますが、それほど明らかにむくみがわかるくらい腫れてしまっている人は本当に稀です。
なので、あきらかにひどいむくみは心臓や腎臓の疾患、糖尿病、血液をサラサラにしたり血圧を上げる薬などが原因で起こっている可能性もあるため、病院でしっかり診てもらうことをおススメします。
まとめ
頸椎ヘルニアの時に、腕や手に痺れや痛み以外にむくみを感じるようになってきたけどこれって病気?と悩まれる人もいると思いますが、頸椎ヘルニアが原因で腕や手にむくみが出ることがあるんです。
これは頸椎から出る神経は腕にもつながっているため、腕の筋肉の働きが落ちてしまったり、筋肉が硬くなることで血液やリンパの流れが悪くなってしまうためです。
ただし私の経験上ですが、頸椎ヘルニアでそれほどひどいむくみを発症させる方は多くありません。
もし明らかに腕や手がパンパンに腫れてむくんでいるという時には、心臓や腎臓の疾患も疑われるので、一度病院で検査を受けてくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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