ひどい肩こりはリンパの腫れは原因に!?
肩から首にひどいコリのようなものを感じて、耳から顎のあたりのリンパが腫れてしまっている…と悩んでいませんか?
とくに風邪をひいたわけでもなく、花粉症などの症状が出ているわけでもないのにリンパが腫れてしまって、一応病院で検査してもらったけど特に以上は見当たらなかった…といった事は以外と珍しい事ではありません。
こんな時に肩や首に重たさやコリを感じているときは、その肩や首のコリが原因でリンパが腫れてしまっているのかもしれません。今回はリンパと肩こりの関係についてお伝えしていきます。
筋肉がリンパ液を巡らせている
リンパ液というのは体内の老廃物や雑菌、不要な水分などを回収してリンパ節に運び込む働きをしています。
そしてリンパ節というのはフィルターの役割を果たして、流れてきたリンパ液中の不要なものをすべて排除し、きれいな状態にろ過してから、再び血管に戻します。
血液は心臓という強力なポンプを持つため、ものすごい速さで力強く体内を駆け巡っていますが、リンパ液にはそいった強力なポンプがありません。
その代わりに、リンパ液は筋肉の収縮によってリンパ腺の中をゆっくりと流れリンパ節へ流れていきます。
なので肩こりによって首や肩周辺の筋肉が硬直すると、リンパ腺の流れも滞ってしまい腫れてしまうことがあるんです。
肩甲骨の動きが悪くなると首のリンパまで腫れることも
また肩こりの人は、肩甲骨外側に歪んでいたり、肩の位置が前方に出てしまうことで、肩甲骨の動きが少なくなっていることがあります。
肩甲骨は鎖骨とつながっており、肩甲骨の動きが悪くなると鎖骨も動くことが減って、鎖骨につく首の筋肉も硬くなってしまい、首のリンパ線の流れが悪くなってしまったり、鎖骨の近くにあるリンパ節周辺のリンパの流れが悪くなることで首筋のリンパ液が滞り、首のリンパ線が腫れてしまうこともあります。
悪い姿勢を続けることもリンパ腺が腫れる原因
肩こり持ちの人によく見かける姿勢が背中が丸まって猫背になってしまっている姿勢です。
このように頭を長時間前傾させた姿勢や、背中を丸めた猫背の姿勢をつづけたりしている人は、頭を落とさないように首の筋肉が過剰に緊張し硬くなってしまい、そうなるとリンパの流れはとうぜん悪くなります。
さらに猫背になって頭が前に出てしまうと頚椎(首の骨)の前弯のカーブが失われ、頭の重たさを分散できなくなるため、普段の生活から首の筋肉にかかる負担が大きくなり、首周りの筋肉が緊張しリンパの流れを妨げてしまいます。
その結果、老廃物が首にたまりやすくなり、首リンパ腺が腫れることがあります。
リンパを流すためにはマッサージ?ストレッチ?
首周辺の筋肉が硬直してリンパが腫れている場合は、それを流してあげることで腫れが解消しやすいです。
この時、自分でケアする場合はマッサージがいいのか?ストレッチがいいのか?と悩まれるかもしれませんね。
パソコンやスマホで検索すれば、マッサージの方がいい、ストレッチの方が効果的など、どちらもあれこれ説明してくれている記事が見つかると思うので、余計悩まれるかもしれませんが、私自身の考えではどちらでも構いません。
実際に自分自身で行ってみたり、お客さんにお伝えした結果を聞いていると、
マッサージの方は腫れに関して言えば即効性が高いかなといった印象です。
ただ、根本的に言うと肩コリでリンパが腫れてしまっているのは、肩や首の周辺の筋肉が緊張し硬くなってしまっているからで、マッサージでリンパを流してあげればその時はましになりやすいですが、コリが改善したわけではないのでまた戻ってしまうことが多いです。
これも、何度もリンパを流して老廃物を流してあげることで段々肩コリで硬くなった筋肉も和らいではきますが、それならストレッチでそもそも肩こりを出す筋肉を和らげてあげた方が結果的には腫れにくくなるまでは少し早いなといった印象です。
なのでどちらがいいのか?と悩んでいるうちにまずはどちらでも行動に移してください。
時間が許すなら、ストレッチとマッサージ両方行うほうが、なお改善までは早いです。
注意点としては、マッサージにしてもストレッチにしても、無理矢理や強く行うことは避けるべきです。反対に筋肉を痛めて緊張を高めてしまうことがあるので。
リンパを流す方法
ここからは実際に、肩こりで耳の下からあご辺りや首のリンパの腫れを改善する方法についてお伝えしていきます。
耳の下に手を当て、鎖骨まで左右の手で交互にやさしく10回ずつさすります。反対側も同様に行ってください。
親指を脇のくぼみにあて、押さえていきます。残りの4本指は背中側の腕の付け根から肩甲骨の下までをゆっくりとずらしながら指圧してください。
肩の先端から鎖骨の中央に向かって、鎖骨の上側と下側を左右の手で代わりばんこに10回ずつさすります。反対側も同様に行ってください。
背筋を伸ばして立ち、首を右側にかたむけて、左側の首の筋肉を伸ばします。右手で左手のひじを持ち、腕を下に引っぱり15秒キープ。
反対側も同様に行います。
肘を曲げて、肩とひじが水平になるまで腕をあげます。
ゆっくり5~10秒かけて肘を後ろにひいていき、スッと力を抜き腕を下ろします。
これを数回行ってください。
普段の姿勢も正そう
肩こりによって首周りのリンパが腫れてしまっている場合には、お伝えしたストレッチやマッサージも効果的なんですが、普段の生活で姿勢も正すようにしてください。
上記でもお伝えしたように、姿勢が悪く背中が丸まっていたり、肩の位置が前にでてしまったままでは、首や肩周りの筋肉はいつまでもコリが取れないため、リンパの流れが悪くなってしまいます。
そうなると、マッサージやストレッチでリンパを流しても、首や肩のコリによってまたすぐにリンパが滞ってしまい、腫れが起こるという負のループが続いてしまいます。
なので肩こりに大きく関係する姿勢を普段から正すことを意識してください。
適度な運動を心がけよう
さらにリンパの流れをよくするためにも、普段の生活で適度な運動を取り入れていきましょう。
先ほどお伝えしたように、リンパは血液とは違い自動的に循環することはないと言われており、リンパの循環をよくするためには筋肉を動かす必要があるからです。
そして肩こりも運動不足がこりを発生させる一つの原因となっているため、適度な運動はリンパの腫れと肩こりの両方を改善させるために効果的な方法なんです。
ただし運動がいいといってもいきなり激しい運動をおこなうのは考えものです。
激しい運動をおこなうことで体の中には疲労物質である乳酸がたまってしまい、この乳酸が肩周りのこりをより強くしてしまうこともあるからです。
なので普段あまり運動をおこなっていないからと、週末にまとめてしっかり運動しようといったことは、せっかく運動をおこなっても肩こりもリンパの腫れも改善しない可能性もあります。
身体を温める
肩こりは身体を温めて、血行をよくすることで和らげることができます。
手軽な方法としては、タオルを濡らしてラップでくるみレンジで温めたモノを肩に乗せたり、湯船につかって身体を温めたりする方法です。
ただしリンパの腫れがウイルスなどによって炎症が起きて腫れている場合や、肩こりによる痛みを感じている時には、温めることで悪化してしまうこともあるため、その点にはご注意ください。
いつまでたってもリンパの腫れが引かない時は病院へ
上記でお伝えしたように肩こりによってリンパが腫れてしまうことがあるんですが、何日たってもリンパの腫れがひかないことや、マッサージも効果もないこともあります。
こういった場合は、リンパの腫れの原因は肩こりでなく別の原因によって起こっていることがあります。
リンパの腫れる原因の中には、悪性リンパ腫など痛みなどほとんどなく腫れてしまう疾患もあるため、いつまでたっても腫れが引かない時には一度病院を受診してください。
また肩こりでも炎症が起こりリンパの腫れとともに痛みや発熱が起こることもあるんですが、このような場合にも一度病院で本当に他の原因ではないのか?を調べてもらうほうがいいと考えられます。
まとめ
リンパ液は筋肉の収縮によってリンパ線を流れるために、筋肉のコリによって耳の下から顎にかけてのリンパが腫れることがあり、肩こりがひどくなると肩甲骨の動きも悪くなるので首のリンパまで腫れてくることもあります。
そんな時はマッサージやストレッチを繰り返し行うことで、腫れは収おさまって行きます。上記のマッサージやストレッチ方法を参考におこなってみてくださいね。
そしてマッサージやストレッチだけでなく、肩や首周りの筋肉にこりを作らないようにするために、普段から適度な運動を習慣にしたり、姿勢を正したり、肩や首の筋肉に疲労を感じるときには温めることを一緒におこなってみてください。
ただしそれでもリンパの腫れがひかないときは、ほかの病気を疑いすぐに病院で診察をうけてくださいね。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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