絵を描いてると肩がこる人の対処法
絵画教室に通っていて家でも絵を描くけれど、集中して描いていると段々肩がこってきて腕を上げているのも辛くなってくる…と悩んでいませんか?
私自身小さい頃は絵画教室にも通っていたことがあって、それこそ小学生低学年頃は感じることがありませんでしたが、高学年から中学校に行くころには長時間集中して絵を描いていると段々肩が重たくなってきた経験があります。
同じように絵を描いていると肩がこってくると、悩む方も少なくないでしょう。
そこで今回は絵を描いている時に肩がこるという人の、ケアや対処法をお伝えしていきます。
時々体を動かす
絵を描いていると肩がこってくるのに大きく影響を与えるのが、やはり体を動かすことが少なくなってしまうことです。
絵を描くときには腕は動かすものの、それ以外の部分はほとんどじっとしたままになってしまうため、筋肉が伸び縮みせずに体の血液の流れが悪くなって、筋肉が段々と固まり肩の筋肉もコリを作り出していってしまいます。
●対処法
かといって体を動かしながら絵を描くなんてことは、線もブレブレになって無理でしょう。
なので定期的に休息の予定をつくり、時々体を動かす時間を設けることです。
できればこの時は絵を描いている周辺でもいいので立ち上がって歩きまわり、全身の筋肉を伸び縮みさせることをお勧めします。
なかなか動き回るのが難しいというときには、立っているいるならつま先立ちを繰り返したり、座っている時には踵の上げ下げを行い、第二の心臓とも言われることのあるふくらはぎの筋肉を動かすようにしてみてください。
絵を描くときの姿勢を正す
背中を丸めて絵を描いていたり、頭を前に突き出して絵を描いていたりと、崩れた姿勢を続けることで肩の筋肉は固くなりコリを作り出しやすくなってしまいます。
●対処法
座って絵を描くにしても、立ったまま絵を描くにしても、しっかり背すじを伸ばして姿勢よく絵を描くことを意識してください。
どうしても描くことに集中してしまうと姿勢まで意識がまわりにくいなんて思う方もいるかもしれませんが、集中力を保つためにも腕を思い通りに動かすためにも姿勢は正したほうがよいので、思い通りの絵に近づけるためにも姿勢を意識する癖をつけてください。
姿勢を正すときのポイントは、背すじだけを伸ばそうとするとなかなか続かないので、お腹とお尻に力を入れ、骨盤から正すことを心がけてみてください。
目を休めてあげる
絵を描くときには細かい部分や写生を行うときなど、目を酷使することがたびたびあります。
目は首の筋肉と連動して働いているため、目に疲労が溜まってくると首筋の筋肉がかたくこりだし、すると首につながる肩の筋肉にも緊張が伝わり肩こりが発生しやすくなります。
●対処法
フェイスタオルを濡らしてラップで巻いて、レンジで温めたモノを目の上に乗せてあげることで、目の周りの血流がよくなり目の筋肉の疲労が取れやすくなります。
また目の筋肉と最も連動して働く首と頭の付け根にある筋肉を和らげてあげることで、首筋から肩の筋肉の緊張が取れやすくなります。ここではケアの方法としてストレッチをお伝えします。
●上の写真のように本や雑誌を数冊用意し、上向きで寝て頭の後ろに本や雑誌を敷きます。
そのまま、頭の後ろを本から離さないようにしながら、アゴを引いて下さい。(2重アゴを作るような感じです)
そして2重アゴを作ったまま、後頭部を真下に押し付けます。この状態で20~30秒キープしてください。
身体に力が入り過ぎて背中や腰が地面から離れたり、首に力が入り過ぎないようにできるだけリラックスして行ってください。
肩甲骨を動かす
腕を上げ続けた状態で支え、絵を描くための手の繊細な動きをするために肩甲骨周辺の筋肉は常に緊張状態になり、動きも少ないため段々と固くなっていき肩こりを発症させてしまいます。
●対処法
腕を回したり首だけを動かすのではなく、肩甲骨から動かし周辺の筋肉を伸び縮みさせ血液を巡らせることで、肩こりが和らぎやすくなります。
ここでは肩甲骨を動かすためのストレッチをお伝えします。
●両足を肩幅程に開き、つま先は外側に軽く向け立ちます。
息を吸いながらゆっくりと両腕を上げ、頭の上で手のひらを合わせます。
そこから息をはきながら、手のひらを外側に向け、ひじを少し後ろに引い腕を胸の位置まで下ろしていき、胸の位置で止めます。
腕を下していく時は、左右の肩甲骨を中央に寄せるよう意識してください。
腕の筋肉の緊張を和らげる
特に利き腕は絵を描く時にずっと使用され、筆や鉛筆などを握り続けるため酷使されます。
すると腕の筋肉は肘を介して肩甲骨までつながっているため、肩甲骨を引っ張り歪めたり、腕の筋肉が疲労してくるとその代わりに肩の筋肉を使って腕を支え続けるために肩こりが発症しやすくなってしまいます。
●対処法
腕が疲れてくると繊細な部分も描きにくくなるので、途中で腕の筋肉の緊張を和らげるようにしてください。
ここでは腕の筋肉のストレッチ方法をお伝えしていきます。
●片腕を肘を伸ばして体の前にあげ、反対の手で伸ばした腕の手首を自分の方へ曲げてください。
腕にツッパリを感じたところで15~20秒キープ。左右交互に行ってください。
手首を曲げる方向は1方向でなく、手のひらを上に向けたり下向けたり、色々な方向で行ってください。
胸の筋肉をほぐす
イーゼルにキャンパスをおいて絵を描く場合には、常に利き腕を体の前に突き出した状態になります。
すると胸の筋肉が緊張し固くなってしまい、胸の筋肉は肩甲骨につくため段々と肩甲骨を引っ張り、肩を前に突き出し肩こりを発症させやすくします。
●対処法
肩や腕だけでなく胸の筋肉も和らげてあげ、肩が前に出るのを防いでください。
ここでは胸のストレッチ方法をお伝えします。
●写真のように片腕を上げ、軽く肘を曲げ、その肘を後ろにひいて行きます。胸のあたりが突っ張ってきたところでとめて15~20秒キープ。 左右交互に行ってください。
肩の筋肉に血液を巡らせる
なんといっても肩こりなので肩の筋肉は固くなって血液の巡りが悪くなり、疲労物質などの老廃物が流されないことでどんどんコリが悪化していきます。
●対処法
肩の筋肉を動かしに伸び縮みさせ血液を巡らせてあげることが大切です。
この時に、マッサージも確かに血液を巡らせる効果がありますが、あまり強い力でぐいぐいと押すと筋肉が傷つき、その時はましになっても後でひどくなったり慢性化することが多々あるので気を付けてください。
ここでは肩の筋肉のストレッチ方法をお伝えいします。
両手をバンザイし、腕をひねって手のひらを後ろに向けます。
この状態からさらにいっぱいいっぱい腕を上に伸ばしてください。
その状態で20秒程キープしゆっくりと腕を下してください。
腕をいっぱいいっぱい伸ばすときに、背中が反ってしまわないよう体は真っ直ぐに保つようにしてください。
まとめ
絵を描いていると段々と肩がこって集中力が保てない…と悩んでいる人もいるでしょう。
絵を描いていると肩がこるのはやはり動く事が減ってしまい、血液の流れが悪くなることが大きく関係します。さらに姿勢が悪いことで肩こりを発症するリスクが高まります。
そしてケアを行うときにも、肩こりだからと言って肩だけ行うのではなく、絵を描く際に使用し固くなりやすい腕や胸の筋肉、目の動きに連動する首の付け根の筋肉、肩甲骨周りの筋肉を一緒にケアすることで、肩こりが改善しやすくなります。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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