猫背の時にこの対応は間違いです!
本当の姿勢の正し方
ふと出かけ先でガラスに映った自分の姿が背中が丸まりびっくりしたり、デスクワーク中に何気なしに自分の姿勢に目を向けるとひどい猫背に驚いて慌ててグッと胸を反らした経験はありませんか?
こうするとなんだか姿勢が綺麗になったような気になりますよね。
見た眼も猫背より断然綺麗に映りますし。
ただ、猫背だからそといってそれを治すために、胸をグッと反らす対応は実は間違いなんです。
それどころか、腰に痛みが出ることさえあるんです。
ですが猫背の時はこういった対応をされている方が多いので、今回はなぜ胸を反らすべきではないのか?どうすればよい姿勢をとれるのか?についてお伝えしていきます。
胸を反らすのは猫背の逆バージョン
猫背っていうのは本当に単純にいうと、背中が丸まり体の前側の筋肉が縮まって背中側の筋肉が伸びている状態です。
(実際はもっと複雑で猫背にもいろいろなパターンがありますが)
そこで先ほどのように猫背を改善しようと胸を反らした状態ってのは、背中が反って体の後面の筋肉が縮まって前面の筋肉が伸びている状態。
つまり、猫背の逆バージョンになっているだけなんです。
で、背中が丸まった時には猫背という名前があるんですがその反対のバージョンには、はっきりとした名前がありません。
なので間違っているという印象を持っている人もすっごく少なく、ついついやっしまいがちなんですが。
簡単にいうと上のイラストで、一番左の人が美姿勢(正しい姿勢)です。
そして真ん中の人が猫背で、一番右の人が猫背の反対のバージョンです。
猫背と美姿勢の人が違うのはわかると思いますが、美姿勢と胸を張った人とを比べてもちょっと違うでしょ?
胸を反らすした姿勢は痛みの原因になる
胸を張った姿勢というのは、ほんとに綺麗な姿勢ではなく後面の筋肉を必要以上に収縮させて形作っている姿勢なので、すぐにしんどく感じて続けられません
また、頑張って続けていると腰が反っているために、腰や椎間板に負担がかかり腰や背中に痛みが出てきてしまったりするんです。
ですので、猫背を治して姿勢を正そうとした時にしないといけないことは、胸をグッと反らすことではありません。
猫背を正すための本当の対応は?
それじゃあ猫背を正すのにどうすればいいのか?なんですが、
ここでは姿勢を正す時のポイントについていくつかお伝えしていきますね。
重心の位置をすねの骨の下に持ってくる
多くの方が足の裏にかける重心の位置が前や後ろにいってしまっています。
それで体はバランスを取るために背中を丸めるので、胸を張らないと背中が丸まったままになってしまい、良い姿勢=胸を張るになってしまうんです。
そうではなく、足の裏の重心をすねの骨の下にもってきてあげれば背中は胸を張らなくても伸ばせる準備が整います。
お尻を引き締める
骨盤が安定しないとその上につながる背骨も安定せず正しい姿勢がとれません。
なのでお尻を引き締めることで骨盤を安定させ背すじを正しやすくします。
骨盤を立てる
お尻を引き締めて骨盤を安定させても、そもそも骨盤が傾いていると姿勢は正せません。
前や後ろに骨盤が傾かないよう、骨盤を立ててください。
(上の写真の矢印の方向に骨盤が傾かないように注意してください)
丹田に力を入れる
おへそから指5本あたり下の部分の丹田に力を軽く入れてあげることで腹圧が安定し、腰からお腹周りが安定します。
逆に丹田の力が抜けていると正した姿勢を長時間続けることが難しくなります。
肩甲骨を少しよせて下げる
上半身は胸を張るのではなく、肩甲骨を少しよせて下げたところで脱力してあげると自然と胸は開き背中は丸まりません。
顎を軽く引く
顎を前に突き出したり、顎が上がったりしないように、軽く顎を引いてください。
このあたりを意識しておこなって頂くと、胸を張らなくても姿勢を正すことができますので。
それでも最初は今まで使っていなかった筋肉を使うことになるので、しんどく感じたり、違和感を覚えると思いますが、ちょくちょく意識して継続することで正しい姿勢が身についていきますので。
まとめ
猫背を治そうとすると胸をグッと反らすのが正解だと思っている方は多いですが、実はそれは猫背の逆バージョンになっているだけで、正しい姿勢ではありません。
それどころか、腰や背中を痛めてしまうことだってあるので注意してください。
そして本当に猫背を正すためには胸だけでどうにかしようとするのではなく、上記のポイントを参考に足元から一つ一つ正しい姿勢を組み立てていってください。
そうすることで本当に猫背と縁が切ることができますので。
記事提供者プロフィール
かんばし まさとし
奈良県御所市からすぐ神橋筋整体院の院長
お客さんの8割以上が腰痛・首痛で病院や整骨院など、どこに行っても治らなかったという悩みを持ち来店される。
その多くの方が痛いところだけ揉んだり電気を当てたりといったその場だけの治療ではなく、姿勢や痛みの原因となる根本から整えていく独自の施術法で改善し支持を得ている。
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